この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

 
 トーンを使わない漫画家・こうの史代の最新刊ですがな。今日はこの作家について色々話したいと思いますん。御代は聞いた後で結構ですん。
 
 自分がこの人の漫画を読んだのは大学時代、コンビニの深夜勤務中の暇つぶしに四コマ雑誌で見かけたのが最初でした(たしか『ぴっぴら帳(ノート) (1) (ACTION COMICS)』)。何気ない展開と流行らない絵柄、どっちかっつーたら泥臭い展開が好みで続けて読んでたんですけど、その威力は益々増すばかり。『こっこさん』でもそのミリョクは失われずに楽しみに読んでました。
 でも途中で事件が。『夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)』がどーも世間様のお涙を頂戴したらしく漫画賞・映画化って感じで表舞台にバリンバリンに登場しちゃった訳です。個人的な意見で言わせて貰えば『夕凪の街桜の国』はこの人にとっては異色作なわけで、「これが元でこんな話ばっかしになっちゃったら嫌だなぁ」って自分としてはちょっち残念だったりしたんです。まぁその後の『さんさん録』『長い道』『街角花だより(・・・は微妙か)』はその様子も無く面白かったんですが、今回のこの本『この世界の片隅に』は戦中後期の話らしく、どーも後半はアレでナニな話になりそうでイヤンなのですよ。俺暗い話嫌いなんだよなぁ。泣くし。
 
 とりあえず楽しい楽しい上巻でした。願わくば下巻も楽しい話でありますよーに。

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